6. “SEO対策”では検索順位は上がりません!【検索者に正しく届ける方法】

目次

はじめに

まず、はっきり言わせてください。

「SEO対策=検索順位を上げるテクニック」 ― これは誤解です。

私自身、検索順位が上がらないからネットで検索し、情報を鵜呑みにし、試行錯誤した経験があります。

しかし、そもそも「SEO対策」という概念すら存在しないことに気付きました。

同時に、検索者に正しく届けることが重要だと強く実感しました。

もし、「小手先のテクニックで即効で順位を上げる方法が知りたい」のであれば、この記事はあなたには向いていません。

ですが、検索者に正しく届くコンテンツを作りたい/長期的に選ばれるコンテンツを育てたい方なら、この先を読んでいただく価値があります。

本記事では、その考え方と実践方法を解説します。

なぜ「SEO対策=検索順位を上げるテクニック」ではないのか

多くの人がSEOを「検索順位操作」と誤解しています。

しかし、Googleが公開している検索品質評価ガイドラインでは、ページの品質を評価する際に以下の観点が重視されています:

  • ページに有益な目的があるか → 検索者の疑問に答える明確な目的があるかどうか
  • その目的を果たせる十分な内容があるか → 情報の質と量が、目的に沿って十分かどうか
  • 誇張や誤解を招く内容でないか → 正確性と信頼性が担保されているか
  • 検索順位を上げるテクニックそのものは評価対象ではない。
  • 検索者の課題解決に沿ったページを設計することこそがSEOである。

コンテンツが検索者に届くまでの流れ

Google検索セントラルの「How Search Works」ページやSEOスターターガイド、検索品質評価ガイドラインをもとに説明します。

1. コンテンツを投稿する

  • 記事やページをウェブ上に公開します。
  • 文章や画像、動画など、検索者に役立つ価値のある情報を正しく整えて公開することが重要です。

ここができていないと、順位が上がらないばかりか、そもそも検索結果に表示されない可能性があります。

2. クローラーがページを発見する

  • 検索エンジンは「クローラー」という自動巡回プログラムを使い、新規公開や更新されたページを見つけて情報を収集します。
  • クローラーはリンクやサイトマップを辿ってページを探索します。

クローラーがページを発見できる状態にしておく(クロールブロックしない、noindex設定なし、内部リンク・サイトマップ整備など)ことが必要です。

3. ページがインデックスに登録される

  • クローラーが収集した情報は検索エンジンのデータベース(インデックス)に登録されます。
  • インデックスとは、検索エンジンがそのページの内容を理解し、検索対象として記録する状態のことです。

重複や質の低いコンテンツは、インデックス登録されない、もしくは後に除外されることがあります。

4. アルゴリズムによって検索順位が決まる

  • 検索エンジンは複数の評価基準(関連性、信頼性、ユーザー体験など)を元に、インデックス済みページの順位を決定します。
  • この評価基準を「アルゴリズム」と呼びます。

ユーザーの検索意図に最も合ったコンテンツが上位に表示されます。

この流れがGoogleの検索結果に掲載される基本的な仕組みです。

高品質ページと低品質ページの違い

Googleは「高品質コンテンツ」と「低品質コンテンツ」を次のように区別します。

  • 高品質ページ → 明確な目的があり、検索者の疑問に的確に答える。情報の正確性と信頼性がある。
  • 低品質ページ → 誇張的な見出しで釣る/実態に乏しい内容/検索者の目的を満たさない記事。

例:同じキーワード「SEO対策 方法」を狙った場合

  • 低品質記事:「10分で検索順位爆上げ!裏技10選」→ 実際には根拠なし。誇張したタイトルに内容が伴っていない。
  • 高品質記事:「SEO対策の正しい進め方|検索者に届く4ステップ」→ 検索者の疑問に沿った構造で、実践可能な手順を解説。

検索順位はこの「品質差」を見抜くアルゴリズムの影響を受けます。だからこそ、**順位は“結果”であり、目的は“検索者の満足”**でなければならないのです。

正しいSEO対策の設計図(4ステップ)

SEOとは「検索者の検索意図に合った情報が正しく届くよう、検索エンジンに理解・評価されやすくサイトを設計する考え方と実践のこと」です。

その設計図は以下の4ステップで書けるようになります。

STEP
検索者像を明確にすること
  • 個人ブロガーなら:「アクセスを増やしたいが、SEOで迷子になっている人」
  • 企業担当者なら:「自社サービスを検索に適切に届けたいWeb担当」
  • ライターなら:「読者に信頼される記事を書きたい人」

誰に向けて届けるのかを定めると、コンテンツの方向性がブレません。

STEP
検索意図を満たすこと
  • 検索者は「短期的なクリック稼ぎ」などではなく、「長期的に評価される方法」を知りたい
  • タイトルも本文も、その課題や疑問への答えになっているかを確認する。

検索意図を理解する

検索意図とは、ユーザーが検索バーに入力したキーワードの裏にある、目的や期待のこと

単なる言葉だけではなく、ユーザーがその検索で何を達成したいか

  • Know:何を知りたいか
  • Do:何をしたいか
  • Website:どのサイトに行きたいか
  • Visit in person:どこに行きたいか

検索意図を満たすとは、ユーザーの目的を達成させることなのです。

STEP
検索者が目的達成しやすい文章構造を選択すること

検索者が記事を読んで目的を達成しやすくなる構造を設計する

  • PREP:結論→理由→具体例→再結論。論理的・説得的な文章に最適。
  • SDS(Summary → Details → Summary):要点→詳細→まとめ。短時間で情報を伝えるのに向く。
  • PASONA:悩みを提示 → 深刻化 → 解決策 → 絞り込み → 行動喚起。マーケ・コンバージョン重視記事向き。
  • QUEST:Question → Understand → Example → Suggestion → Testimonial。Q&A+説得+具体例で構成したい場合に便利。
  • 検索者の目的達成に最適な話法を選ぶ
  • 複数の話法を組み合わせても構わない
STEP
検索ワードと本文構造を自然に対応させること

タイトルや見出しに検索ワードを自然に盛り込む

タイトルだけでなく、本文全体も検索意図に沿って設計する

検索者が「自分の疑問に答えてくれている」と感じるには、

単にキーワードを本文に散りばめるだけでは不十分です。

  • 見出し(H2・H3)に主要な検索ワードを自然に含める
  • 読後に「結局どうすればいいのか」が明確になっている
  • 読者が目的を達成しやすい文章設計をすること
  • 検索エンジン用のキーワード設定ではない

検索エンジンにも評価され、順位が上昇するのは副産物

Column|文章構造の使い分け

記事を書くための構造にはさまざまな方法があります。

代表的なのは PREP法 ですが、他にも、体験談やノウハウに向く SDS法、行動喚起に強い PASONA法、教育系の記事に適した QUEST法 などがあります。

スクロールできます
構成の特徴和訳向いている文章タイプポイント
標準PREPP(Point) → R(Reason) → E(Example) → P(Point)結論 → 理由 → 具体例 → 結論再提示一般的な説明記事、結論を先に知りたい読者向けシンプルで汎用性が高い。誤解が少ないテーマに最適
誤解修正型PREP(筆者考案)誤解指摘(フック) → R → P → E → P’(成果)誤解を指摘 → 理由 → 結論 → 具体例 → 成果提示誤解されやすいテーマ(健康法、投資、SEOなど)読者の思い込みを壊してから正しい手法を提示するので説得力が高い
SDS法S(Summary) → D(Details) → S(Summary)要約 → 詳細 → 要約ストーリー記事、体験談、ノウハウ記事結論と要点を先に示してから詳細を補足するので理解がスムーズ
PASONA法P(Problem) → A(Agitation) → S(Solution) → N(Narrowing) → A(Action)問題提起 → 共感・あおり → 解決策 → 絞り込み → 行動セールス記事、行動喚起記事読者の悩みを掘り下げて解決策に導く構造で、CTA(行動喚起)に最適
QUEST法Q(Question) → U(Understand) → E(Explain) → S(Suggest) → T(Testimonial)問題提起 → 理解 → 説明 → 提案 → 証拠(事例・証言)教育系記事、学習教材問題提起から理解・提案・証拠まで段階的に整理できる

それぞれ特徴と向き不向きを知ることで、記事の目的やテーマに合わせて最適な構造を選べます。

Column|検索エンジンとSEOの本質

検索エンジンとは

情報を探すためのシステム全体を指し、2つの側面があります。

  1. 裏側(システム側)

• クローラー:ウェブ上のページを巡回・収集するロボット

• インデックス:収集した情報を整理・データベース化する仕組み

• ランキングアルゴリズム:検索クエリに対して「どのページをどの順に見せるか」を決めるルール

  1. 表側(ユーザー側)

• 検索窓:ユーザーがキーワードを入力するインターフェース

• 検索結果ページ(SERP):検索エンジンが選んだ情報を一覧で表示する画面

つまり「検索エンジン」という言葉は、ユーザーが目にする窓と結果画面と、それを支える巨大な検索システム全体の両方を指します。

SEOとは

「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、検索者の検索意図に合った情報が正しく届くよう、検索エンジンに理解・評価されやすくサイトを設計する考え方と実践のことを指します。

• SEO対策は、SEOの考え方に基づき、実際に行う具体的な改善や取り組みを指します。

• その結果として「検索上位に表示されやすくなる」のは副産物であり、上位表示自体が目的ではありません。

  • SEO=正しい設計そのもの
  • そもそも「SEO対策」という概念は存在せず、誤解である。
  • 誤ったやり方はそもそもSEOではない

まとめ

  • SEO=検索者に正しく情報が届くこと
  • 「SEO対策」という概念は存在せず、誤解である
  • 誤ったやり方はそもそもSEOではない
  • 順位は結果であり、目的は検索者の満足

SEOは順位を追うテクニックではなく、検索者に価値を届ける設計思想です。

この考え方を理解し、記事やサイトを設計することで、自然に検索エンジンにも評価されるコンテンツが作れます。

したがって、「正しいSEO対策」という表現も成立しないというのが筆者の立場です。

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この記事を書いた人

時間や場所に縛られない生活に憧れ、ブログ開設。
ネット情報を頼りにアドセンス審査を受けるが、失敗。
今のネット情報だけでは合格できないことを知り、誰でも再現できる普遍的な方法論を発信しています。

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